まず軽く自己紹介。
LIKEMAD_GAMESの津島ユキヒロです。
アドベンチャーゲームを中心に制作しています。
作風は硬派〜コメディまで幅広く、サスペンス・バイオレンス要素が濃いものを制作しています。キーワードで言うと「薬・金・暴力・殺人」という言葉のいずれかが使われているようなゲームが多いです。
そんなゲームを制作しているLIKEMAD_GAMESが初めてBLゲームを制作しました。
【刑事×シリアルキラー】R15のクリックアドベンチャーゲーム。
秘密がテーマで、容疑者の取り調べを通して物語が進んでいきます。
制作する理由やそこに至った経緯は「俺にも出来らぁ!」と言うチャレンジ精神でした。
そこで作るにあたってワタクシ、津島ユキヒロが考えたことを書き綴っていこうと思います。
BLって誰のもの?
まずBLと聞いて連想するのは男同士の恋愛。そして腐女子(腐男子)と言うワード。
※個人的にはまだ腐男子という人には出会ったことはありません。
色々とね、考えたんですよ。そこで思ったのは…
どんな人間にも「境界を越える瞬間」があると。
つまり、腐女子・腐男子の人たちにも初めてBLに触れた瞬間・踏み越えた瞬間があるわけですよね。ここからはイメージです。
BL作品に触れる
↓
ハマる
↓
簡単ですが、こういうプロセスで形成されていくものだと思うんですね。
普段BL作品に触れたことのない人間が踏み込む瞬間は様々。
BL漫画を読むことがきっかけの人もいるでしょう。アニメや二次創作小説がきっかけの人もいるかもしれない。それならそのきっかけが「BLゲーム制作」だったとしてもおかしくはないんじゃないかと思ったわけです。
ここで再度考えましょう。BLって誰のもの?
そう、BLは誰のものでもない。みんなのもの。
どんな人にもBLに触れる機会が存在し、 どんな人もBLを楽しむ権利が存在するのです。もちろんあなたにも私にも。
それBLって言えるの?
今回制作したLoose Lips(SIDE:rainy day)は恋愛描写こそ薄いものの、男同士の性的な接触が匂わされています。直接的な描写は一切なく、文章と雰囲気で演出。そこはプレイヤーに気に入って頂けたようで嬉しい部分でした。
だけど、つまりそれは「イケメンキャラのあられもない姿がイラスト化されたり、イケボ声優のイケナイヴォイスが流れたりしないゲーム」ということ。
それってBLゲームって言えるのか、と当初は思いました。
実際「これはBLゲームと言っても、同性間の性交渉が描かれているから注意書きと言う意味のBLであって…」とやけに素直にBLゲームと言えなかった。
まだ戸惑いや葛藤があったんでしょうね。若かったな…4ヶ月前の自分…。
そこにプラスして心配事もありました。
私はBL作品に触れた事がないわけでして、そんな人間が作るのだから「BLゲーム(BL要素のあるゲーム)と名乗っていいのか」と言う不安。
オムライスを食ったことのないシャバ僧が「オムライスを作りました。これは美味しいオムライスなんですよ。ご賞味あれ」なんて言っても「いや、ガストで良いわ」ってなるものじゃないですか。何が入ってるかわからないわけですから。
ですが、今はLoose Lips(SIDE:rainy day)をBLゲームだと胸を張って言えます。
それは楽しんで下さるプレイヤーがいるから。
そこにイケメンキャラのあられもない姿のイラストがなくても、イケボ声優のイケナイヴォイスが流れなくてもLoose Lips(SIDE:rainy day)はまごうことなくBLゲーム!
LIKEMADGAMES様のLoose Lips 田舎の大量連続殺人犯の容疑者を事件資料を元にワードを入手し真相を語るように誘導していくクリックADV海外ドラマが好きな人向けと仰ってる通りセ〇ンとフ〇ーゴを彷彿させる犯人の主人公に対する倒錯した愛に歪んでいく主人公がたまらない…超良作でした #フリゲ pic.twitter.com/ZMrcEZ6mGl
— anonymous (@lulurof3) June 10, 2019
Loose Lips(SIDE:rainy day):無料ゲーム配信中! [ふりーむ!] https://t.co/vaLvRu5sEX @FreemGamesさんから 歪んだ関係が大好きなので堪りませんでした! 過去のエピソードのとある演出が秀逸で印象深いです。
— AKIK🌞 (@aaa3v2) June 10, 2019
レビューを含め、こういったプレイヤーの声が自信に繋がり、今では胸を張ってBLゲームと言えるようになりました。プレイヤーの皆様、どうもありがとうございます!
BLは女性向け?
ところで手塚治虫のMWと言う作品をご存知でしょうか。
- 価格: 330 円
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突然、漫画の神様・手塚治虫の名前が登場したもんだから、アッチョンブリケと叫びたくなっていませんか?これには理由がありまして…
私はアニメや漫画にはあまり詳しくないのですが、手塚治虫の作品は大変好きでいくつか持っています。その中でもMWは異色でした。男性間の同性愛がテーマとなっているのですが、どういうわけか抵抗なく読むことが出来ました。
抵抗と言うとなんだか誤解を生みそうな表現ですが、やはり普段触れていないものですから苦手意識や戸惑い、抵抗があってもおかしくないわけですよね。
たとえば、釣りをしない人がゴカイを引きちぎって針につける事が出来るかって話ですよ。「俺は全然いけるぜ」と言う人もいるでしょうし「アタシちゃんは無理!」となる人もいるでしょう。
何故抵抗なく読めたのかという所を思い出し、こちらの作品からも影響を受け、Loose Lips(SIDE:rainy day)は完成しました。
レビューにもありましたが、MWの猟奇的殺人や同性愛の描写が気に入った人にはこちらのLoose Lips(SIDE:rainy day)も楽しめるかもしれません。
BLというと「女性向け」というカテゴリーに自然と登録されたりするのですが、自分の中では女性向け・男性向けと分けて考えていません。
海外ドラマのゲーム・オブ・スローンズを思い浮かべて下さい。マッド・メンでもいいでしょう。男同士の性描写があるから女性向けドラマですか?
どうでしょうか。男性も多く観ているドラマだと思います。そう言った点からもLoose Lips(SIDE:rainy day)は「女性向け」と限定しては考えていません。
今後も同性愛を扱った(女同士の恋愛含め)ゲームを作る事があるかもしれません。色んなゲームを作っていて、その中のひとつが今回はBLと呼ばれるものだった…ということだと思うのです。このあたりは後日談(SIDE:sunny day)購入特典の設定集内で詳しく語っています。
Loose Lips(SIDE:rainy day)
一言でどんなゲームなのかと言うと…狂った男と狂わされた男の物語。
このゲームの仕掛けはちょっと変わっていて、動画・ウェブサイトを見て理解した人だけがより楽しめる作りになっています。深く楽しみたい方はぜひ動画・ウェブサイトを見てプレイしてみて下さい。
STORY【雨の夜はいつも君を思い出す】
あなたはただ話を聞くだけ
唇から秘密が溢れていく…
都会の警察署から捜査になれていない田舎警察へと異動になって1年
刑事のカサイはある連続殺人事件の容疑者を取調べることに
意味深長にこちらへと微笑む若い男
緩んだ唇から全ての秘密が溢れた時、事件の裏に隠された真実が姿を現す――――
SYSTEM【クリックADV】
特別な操作は必要ない
マウスクリックで会話が繰り広げられる
オートセーブ対応
狭い取調べ室で、容疑者の男と二人
これは推理ゲームではない
あなたがやる事はただひとつ
公判で使う為に容疑者の自白を録音するだけだ
1.手元のフォルダー内の資料をクリックして情報を得る
2.得た情報を容疑者に尋ねる
3.必要なら電話をかけても良い
BL小説(ショートストーリー)無料公開中
Loose Lips(SIDE:rainy day)の原案やショートストーリーなどを楽しみたい方は記事を書いているので覗いてみて下さい。現在ハロウィン限定アイコン配布中!
▼Loose Lipsの制作話など記事を公開
Loose Lips(SIDE:rainy day)をプレイ
現在、ブラウザ版を無料で公開しています。
※R15推奨
こちらはR18ページに移行します。(作品はR15)